災害対策・防災

災害用のトイレ対策 ~携帯トイレのいろは~

1.災害時、断水時のトイレには水を流してよい?

イザ、震災や水害などの災害が発生した時、トイレ対策として、真っ先に考えるのは、自宅や会社のトイレだと思います。

ひと昔前は、洋式トイレで水が流せない時に用を足してしまった時は、バケツ等で水を流せえば良いともいわれていましたが、この考えは絶対にしてはいけません。

国交省のHPでも災害時のトイレ対応対応について詳しくご紹介されていますが、災害時は上下水道が破断している可能性があるので、災害時には災害用トイレの使用を促しています。

災害時のトイレ対策について、分かりやすく漫画や動画で発信しておりますので下記よりご覧ください。

 

■ 国土交通省ホームページ  【参照元】
❶「漫画「災害時のトイレ、どうする?」
災害時のトイレ、どうする?(PDF形式:9,480KB)

❷ 国土交通省政策チャンネル動画「災害時のトイレ、どうする?」 ▼

 

 

 

2.災害用トイレの分類(屋内対応ver)

イザという時、トイレを流してはいけない事がわかりました。
ただし、災害によってトイレが使えなくなることや、トイレが使えないことによって、精神的にも身体的にも大きな問題が出てきます。
この問題を解決するには「携帯トイレ」や「簡易トイレ」 を活用する必要があります。
トイレの備えが、災害時のあなたの命と健康を守ってくれるといえます。

3.携帯トイレと簡易トイレは別物?

では皆さん、「携帯トイレ」と「簡易トイレ」の違いわかりますか?
2種の特徴の違いとして、便座の有無が大きな違いとなります。
それでは、2種をそれぞれの特徴を交え、下記にて説明いたします。

❶携帯トイレ

断水や排水ふかとなった洋式便器当に設置して使用する便袋(し尿をためるための袋)を指します。

❷簡易トイレ

簡単に組み立てられる便器(し尿を単に溜めるタイプ、し尿を分離して溜めるタイプ、電力を必要とするタイプ)

4.携帯トイレにはどんな種類があるのか?

災害時、屋内でのトイレ対策として、感染予防、衛生保持、臭気対策においても、流れないトイレをむりやり使うのではなく『携帯トイレ』の活用が必要となります。また、簡易トイレの使用においても『携帯トイレ』との併用が必要となります。

◎『携帯トイレ』には種類があります。

「シート」タイプ
「粉」タイプ
「タブレット」タイプ
「おがくず」タイプ

まず災害時には長期間トイレが使えなくなるうえ、災害発生直後はごみの収集まで、時間が掛かる事が予想され、その間、汚物を保管しておく必要もあります。
そこで、大きなポイントは下記の3つです。

素 材 : 保管するには袋が破けて中身が漏れてないような材質
効 果 : 消臭・防臭力 や、除菌・抗菌効果のあるもの
使用感 : 暗闇でも迷わず使えるシンプル構造かつ、処理のしやすさ

災害時の用品は、備蓄しやすいものを準備しがちですが、イザという時、使えなかったのでは意味がありません。使用時までをイメージして準備しておくように心がけましょう。

5.粉とシートタイプの違いは?

それぞれのタイプには特徴があります。
今回は、「粉」タイプ と 「シート」タイプの特徴を紹介いたします。

❶粉タイプ

■メリット

  • 省スペース(備蓄時)
  • コンパクトで、持ち運びしやすい。
  • 低コスト

■デメリット

  • 粉が飛び散る(開封時)
  • 暗闇では凝固状態の確認が難しい
  • 吸水力不足
  • 袋が破けると中身が漏れる

 

❷シートタイプ

■メリット

  • 広げるだけで使える。
  • 暗闇でも迷わない。
  • 吸水力も多い
  • 袋が破けても漏れにくい

■デメリット

  • サイズが大きめ(備蓄時)
  • 粉タイプに比べコスト高い

【総論】

備蓄時には、コンパクトに収納できる『粉』タイプの方が優れていているも、不慣れな災害時に、実際に使用する事を想定すると、袋を広げるだけで使用出来る『シート』タイプの方が、使用時の説明等もいらない分、良いかと思います。

特に、利用者の特定が難しい場面での利用や、小さなお子様や、高齢者のいらっしゃる場面での利用に適しているといえます。
どなたでも、迷わず使えるタイプをお考えの場合は『シート』タイプの携帯トイレを準備しておくのが良いでしょう。